燕岳・越年冬山合宿
12月30日 出発地の宮城駐車場から中房温泉までの１２ｋｍの林道を延々と歩く。林道には適当に雪が積もっていて歩きやすい。中房温泉では温かいストーブとかけ流しの温泉が冷えた体を温めてくれた。
12月31日 アイゼンをつけて出発、いきなりの急登が始まる。最初はチラついていた雪も合戦小屋を過ぎると本格的な降りとなった。合戦沢の頭から登山道は深雪でビッシリ覆い隠され、降りしきる雪が容赦なく我々を襲いかかってきた。強風の中、顔面は凍りつき、鼻水は止まらず、目も開けられない苦しい登りが続いた。ようやく逃げ込んだ燕山荘も部屋の中でも氷点下３℃と凍っていた。
1月1日 一晩中降り吹き荒れた風と雪も治まっていた。しかし、一晩で９０Ｃｍも積もった雪の為に登頂は断念して下山を開始する。夏道は危険で使えなくなった為に小屋のスタッフの先導で冬道を作りながらの下山だ。ワカンを着けたスタッフと違い登山靴にアイゼンだけの我々は厳しいラッセルを強いられた。ときには腰の近くまで埋まってしまう。合戦の頭で後続の５０人ほどのパーティに先頭を変わってもらう。皆が踏んだ後は楽だ。中房温泉までは快適な下りだった。
中房温泉からの１２ｋｍの林道歩きはとても長く辛かった。冬山経験二度目でこんな厳しい山行が出来るなんてなんと幸せなんだろう。