春山合宿 二王子岳
飯豊連峰の前衛の山、二王子岳に登る。 二王子岳は1420mの低山だが予想もつかない大きな山容をしていた。 緩い山が幾重にも広がり、二王子岳山頂に立つと東に残雪の飯豊連峰が聳え立つ素晴しい景観だった。
5月5日(金)晴れ
移動日。二王子神社の登山口を下見して、新発田駅近くの寂れたホテルに泊る。
5月6日(土)薄曇/晴れ
車中からミズバショウの咲く湿原を眺めて、昨日下見した二王子神社に着く。境内は広く広場には炊事場、トイレがあり、キャンプ場にもなっている。土手のしだれ桜は8分咲きで見頃だ。
神社の境内を抜けしばらく沢沿いの道を行く。周囲は杉の大木が多く、足元にはきれいな雪解け水が流れて気持ちがいい。
2合目辺りから赤いユキツバキ、キクザキイチゲ、ピンクや白花のイワウチワ、ショウジョウバカマ、タチツボスミレなどの可憐な花が目立つようになる。
雪道に変り視界が開けると3合目の一王子避難小屋へ出た。残雪は次第に多くなり一面の銀世界に変わる。5合目の定高山(994m)に建つコンクリート柱の目盛りは積雪2mを指していた。標識は雪に埋もれているのか見当たらず、時折、赤いポールと木の枝に目印の赤リボンを見かける。
陽が射しはじめたのでサングラスをかける。風はなく暖かで、稜線の真っ白な眺めは素晴しく何処までも続き、幾つも緩やかな山を越えて行った。
7合目の油コボシを登り広い雪原に出る。カマボコ形の避難小屋を見ると直に二王子岳山頂に着いた。山頂では数組のパーティーに出会うが皆さん飯豊連峰を向いている。少し霞んでいるが、やはり目前で見る残雪の飯豊連峰の景観は実に素晴しかった。
下山は腐った雪斜面を滑るように下った。これから登ってくるパーティーも多い。雪上に咲くマンサクがきれいだ。花写真を撮りながら来た道を戻った。